今週のウチオト。

今日は晴れでしたが、先日「雨の歌といえば?」と聞かれて聴きたくなった曲がこれです。

Fine

Fine

2曲目の『雨は毛布のように』にはaikoがコーラスで参加しているのですが、キリンジの音と非常に合っていていい感じ。サビの最後の方の「慣れっこなはずの行為が〜」の部分の合わさり方なんて絶妙。澄んでいるけど軽くない。実際にコーラスで入る部分っていうのはそんなに多くないのですが、そこがいいんだろうな、とも思います。バランスよくて。
そしてこのアルバムではもう1曲、『Drifter』じつはこの曲は最初聴いたときはそんなに印象に残りませんでした。でも何度か聴いていくうちに、サビの部分がじわり、と染みこむようになってきた。
以前、ベスト盤が出たときのフリーペーパー「KIRINJI SINGLES GUIDE」では発売に寄せて松たか子さんが『Drifter』に関してこんなコメントをしています。

最初は「耳」でその言葉を聴いていたのが、「んっ?!」と思わず歌詞カードを手に取った。些細なことを表現するその例えが、洒落ていてそれでいて気取ってなくて、私は一瞬でこの曲が好きになった。無知な私は、思わず携帯の英和辞書で、タイトルの意味を調べた。

ハイ、ベスト盤が出て、やっとここで私も辞書をひきました。無知でノロマなわたし。そして、タイトルを知ることでこの曲は重量感を増しました。同じペーパーで、この曲について兄者・高樹氏が「パワー感のあるバラードを目指しました」と言っているとおりの。

たとえ鬱が夜更けに目覚めて
獣のように襲いかかろうとも
祈りをカラスが引き裂いて
流れ弾の雨が降り注ごうとも
この街の空の下
あなたがいるかぎり僕は逃げない

これが極上のラブソングと気づくまでにずいぶん時間がかかってしまったよ。