ラーメンズ第15回公演「アリス」(2005/01/19 本多劇場)

そんなわけで、観てきました。素敵な時間を過ごすことができました。あんなバカなことを真摯にやっている人たちがいるとは!!ああ、素晴らしい!!とにかくこういう時間を過ごせたことに感謝多謝。そのきっかけをつくっていただいた方にも、つくってくれた場所にも、そしてうまくきっかけを生かすことができた自分もついでに。
以下、感想ですが上記のとおり私のおでこにはぺったりと若葉マークが貼られております。で、ラーメンズの他の公演との比較も出来ないし、他の人たちのライブも数えるほどしか観ていないのでそれとも比較は出来ない。だから「初めてラーメンズを観た感想」というまるで小学生の感想文のようなタイトルで書いていきたいと思います。だからわけわかんないこととか、いろいろあるかもしれないし、何度も観ている人にとっては「なにいってんだか」というようなこともあるかもしれませんが…御了承いただければ。何卒。以下、一応「続きを読む」を使ってみます。ネタばれというほどのものではないですが、まだ2日目ということなので、一応。初めて使うなあ、この機能。


えー

えーっ

えーっと

えーっと、


大丈夫でしょうか?
感想、といってもたいそうなものではないし、ネタばれ…なんていってもばれっていうほどばれてはいませんが。とりあえず若葉マークというより路上練習中を前後につけたままの発車です。いやはや。


さて。実は最初は笑えませんでした。というのは、1つ目の旅立つ小林を片桐が見送るコントの言葉の使い方に「笑う」というよりはただ「うわーうわーうわー」と目を丸くさせていたから。まあ、正直に言えば会場との温度差*1もあって、ちょっと不安も感じながらのスタートになりました。
しかしその後、その不安を取り除いてくれたのは、2つ目の「矢印良品」が終わって、ピンスポの中の「お、おめでとうございます」と言った後の片桐さんの笑顔でした。なぜだかわからないけど、あの笑顔で「うはっ」と笑って、それ以降はすーっと中に入っていけたのです。なぜだかわからないけど。その次の「桶屋」がまたすごくて、私、こういうの大好きで、もうかなり大笑いで、それからは本当に楽しくて、楽しくて。全てが終わって、ラーメンズの二人が舞台中央に並んで立っているのを見たとき、私がとった行動は腕時計を見る、ということでした。その表示が8:50で、「もう終わり?」と驚いたのです。もっと、その中にいたかった。まだまだ、いたかった。何かをみた後、このような行動をとり、こういう気持ちになるのは初めてのような気がします。何かを観ているとき、だいたい「そろそろ…」という雰囲気を感じるし、それを感じて「えーもう終わっちゃうの?」と思うことはもちろんあります。でも、今日はその雰囲気を感じることなく最後まできてしまった。本当に中に入っちゃってたんだなあ、と思います。それほど途中からはひきこまれていたんだなあ。
小林さんの言葉に対する思いっていうのはものすごいものがあるんだろうなあ、と随所で思いました。そして言葉だけじゃなくて、言葉、動き、リズム。幅広いものを総動員してコントをつくるっていうのはものすごい作業で、でもそれをあれだけやれるってことは本当に好きなんだろうなあって思う。

僕はコントを信じています。
コントしか信じてないと言ってもいい程コントを信じています。

というご挨拶の言葉が嘘じゃないんだなあって思った。「不思議の国のジャパン」の伏線のはりめぐらせ方は圧巻で、言葉だけじゃなくリズムまでしっかりとはっていて、それが本当に私の中でどーんとはまってしまいました。秋田−岡山とか、石川−山口−宮崎というもっていきかたとか。そしてなにより大分−熊本!!いやあ、ほんとびっくりした。こんなこともできるのかって。この「不思議の国のジャパン」すごく長かったと思うのですが、すごく面白かったです。まあ、今回は岡山を飛ばして広島いっちゃうとか、「飯盒炊飯」ならぬ「飯盒水産」になってるとか、かなりめちゃくちゃになってはいましたが。
「バニー」も「けむし」もよくまあ、あんなことを考えられるもんだ!と思いました。どこからそうなるんだろー。見ていて、オチはオチてないんだけど、でもなんていうか「ほんっとにもうこいつはこんなやつでさー」っていう感じの終わり方で、まあ、いったん終わるんだけどずーっとその世界は続いていて、その一部分をちょこっとだけ切りとって見せられた感じ。
コントとコントの間、入れ替えのときに完全に照明を落とさないところもいいなと思いました。なんていうか、一体感もあるし、集中が切れないし、それに入れ替えをも丁寧に扱われている気がしました。なんだか上手く言えないけど、いつもこうなのかな?
そして、二人とも非常にいい声をしてるなあと思いました。なんであんなに通るんだろう。耳に入ってきやすいというか。これもひとつの才能。
まあ、細かいことを言えば、どうやら今日の公演は「2年目のジンクス」ならぬ「2日目のジンクス」のような感もあったのだと思われます。それが本編終了後、3度も呼ばれたことや、さらに微妙な空気になっていたことや、大学時代の漫才のさわりの披露とかにつながってしまったのか、いや、これはいつものことよーってだけなのかはわかりませんが。いやあ、でも面白かったです。結局感想はそうなっちゃうんだけど。でも、「コントに近づきたい」とコメントにあったように、二人がコントに近づいていく姿を、「コントになれる」姿を強く願い、またそれをみていたいなあ、とそっと思いました。ああ、なんだか全然言い足りない気がするけど、今日はここまで!


*1:本多劇場すごく暑かったんですが。いや、温度がねって、そういう意味じゃあ、ないんですけどね。