中村勘九郎 特別な二人(2004/10/27 26:25-27:25)

いやあ、おもしろい番組でした。中村勘九郎×野田秀樹トークなんですが、なかなか内容も濃い。二人の舞台に対する気持ち、舞台が、芝居がよっぽど好きなんだろうなっていうのがよく伝わってきます。歌舞伎座の舞台上で二人が客席をバックに座布団に座って話している光景だけで、むむっと唸ってしまいました。最初は歌舞伎座でやった公演「野田版 研辰の討たれ」の話などをしていたんですが、途中でワークショップの話になって、ちょっと実演してくれました。これが、おもしろい!ルールは偉さの度合いを1〜20(1が一番下っ端)で書いた紙をひいて、ある場面を設定して、その紙の番号の偉さの人物を演じる、というもの。もちろん他の人の紙はわかりません。「ある名人の落語家の家」という設定でやってみるんだけど、周りの演技をうかがいながら、自分の役どころを定めていくところが、おもしろかったです。4人でやってみるものの、引いた番号が1、5、17、19でちょっとわかりやすすぎ。もう少し人数が増えるか、真ん中の10〜12くらいがあるとよかったのかも。これ、テンションを加えたバージョンもあって、テンションも1〜20(1が一番低い)で決め、つまり偉さと気持ち、2枚の紙を引いて役柄を決めるそうです。*1
久しぶりに見た野田秀樹は、なんだか優しい感じになっていて、「あれ?こんなに穏やかな人だったっけ?」と思いました*2。なぜか野田秀樹とはちょっと距離を置いていた私。高校時代、演劇部だった私は、鴻上尚史は大好きで、でも第三舞台の脚本を演ることはなかった。理由は簡単、わからないから。高校生が、脚本だけで理解するのは無理だろうと思ったし、百歩譲って理解できたとしても、それを観客(しかもメインは高校生)に舞台の上から伝えることができるなんて思えなかった。だから、どんなに鴻上尚史が好きでも、絶対に演ろうとは思わなかった。それは野田秀樹にしても同じなんだけど、夢の遊民社の脚本ばっかり演ってる学校があって、どうもそれがなんとなくやだったのかもしれない。で、今まで鴻上さんの舞台は観にいったことがあるんだけど、野田さんのほうはなくて。でも来年、「走れメルス」観にいきます。楽しみー!深津絵里が出るっていうのも期待!!

*1:以前「プロレス試合の楽屋」というシチュエーションで「偉さ19、テンション1」という人がいきなり楽屋に入ってくるなり「……解散だ!」と言ったこともあったそう。おもしろいな、これ。

*2:眼鏡のせいか?うーん…。テレビの野田さん、というと遥か遠い昔、「平成教育委員会」で3時間目までパーフェクトで、その後早退してしまった姿を思い出します。東大うんぬんじゃなくて、ほんとに頭がいいというか、キレるというか。