週末のウチオト。

『VIBE 2000』と一緒に購入したのがこれ。

heavenly flavor

heavenly flavor

もちろんロゼッタガーデン自体は認知していたものの、聴いたのは『真心COVERS』の「スタンダード3」が初めてでした。ごめんさくちゃん。でもね、真心復活祭の前、連休中のさくちゃんフィーバーのときから、「こりゃロゼッタガーデン聞いておかなきゃ」と思ってたのですよ。「スタンダード3」を聴いたときの感想は、「頼りないんだか強いんだかよくわからない声の人だなあ」という感じでした。で、この『heavenly flavor』を聴いてみてもその「強さ」と「頼りなさ」を感じます。「頼りなさ」というか優しさ、というか。そして曲はさすがですよ桜井さん。心地いいメロディー。そしてこの声とメロディーが合わさってわたしの心を騒がすような切ない音が。2曲目『Southern Storm』のサビ前の「君一色に染まる」のところからサビ「風も」のところ、たまりません。1曲目、2曲目とYANAGIMANのアレンジなんですが、それもまたいい。歌詞は、2人の名前があるのですが、ちょっと若い女性の目線になっていて、今の私からみるとなんだかちょっと遠い目になってしまうようなところもあるのですが、でも、そういう歌詞だからこそ、大野さんが歌って聴き手をこういう気持ちにさせるのでしょう。たぶん。4曲目では、桜井さんも歌っているのですが、うーん…いいんだけど、でも、やっぱり2人の年齢差を感じてしまうのですよね、聴いていて。別に桜井さんの声がどうのこうの、というわけじゃなく、真心のときと比べたらちょっといい感じに落ちついて大人の男風味が増していていいんですが…。セットで歌うとなるとなー。
最近じっくり読み過ぎだろう、と思われる「続・あんた最高だ!」では桜井さんが音楽を作る姿勢というか、音楽に対する考えがときどき熱く述べられているのですが、その「歌論」を受けて、いとうせいこうさんに「ロゼッタ・ガーデンで言ってみてくれないかな?こういう歌詞を書いたら、こう歌われてガツンときたとかさ。こういうメロなのに、こういう声を使われて舌を巻いたとか。」と言われて、こう書いています。

でもなー、お湯割りも2杯目に突入ですが、やっぱ照れ臭いですよ。ただでさえロマンチストの限界に挑戦中の我が歌詞。そいつをわざわざここに書き出す勇気…うむ、ございません!
しかしやはり「場」という事だと思います。僕の大好物“ふぞろいの林檎達”という場における山田太一さん(以下、太一と呼ばせて頂きます。恐縮。)と仲手川良雄こと中井貴一さん(以下、良雄。よろしく!)が即ち、ロゼッタガーデンという場における私と大野である!と私、強く思っております。思ってんだよ!
どこまでもフツーな男を異常に強烈に表現する良雄、ああ良雄。“フツー”に棲む葛藤を白日のもとに晒す、それが太一の目的である限り、良雄との「場」を得た太一の筆はメジャーリーグという場を得たイチロー選手のバットよろしくスムーズにしなやかに、そして力強く進み得たわけです。結果、我が国屈指の名TVドラマが生まれたと。人間ってスゲー!
片や、どこまでもフツーな愛を異常に強烈に歌い放つ大野、ああ大野。“フツーの愛”が巻き起こすとんでもない心の動きを白日のもとに晒す、それが私の目的である限り、大野との「場」を得た私の筆はもう、宇宙ですよ宇宙。焼酎って最・高―!!
    ―続・あんた最高だ!2003.6.20

そうか、さくちゃんの目的はそんなところにあったのか。いや、わかっていたけど、でも言葉にされるとまた違う感じがする。うむ。
桜井さんの歌論はこの前にもかなり興味深いところがあるんですが、それはまた今度にでも。せいこうさんの指摘がすごいところがあるんですよ。しかし…なんかねーもう、今まで全然気にしてなかったのがバカじゃないかって思うくらい気になってしょーがないんですよ、ほんとにもう。他のCDも買おうかな。ロゼッタガーデン。
でね、ふと思うのです。今まで「真心復活バンザーイ」ってだけだったのが、「ロゼッタガーデンはもう生で聴くことはないんだろうか」ということをちらりと。そうなんだよね、そういうことなんだよね。CDはあっても、生ではもう聞けないのかもしれない。その思いは、私を真心が活動休止を発表したときにひき戻すのです。ちょっとだけ。これはもう、しかたのないことで、どうにもならないことだとはわかっていても、それでもちょっと心が痛むのです。