今週のソトオト。

フォーク(期間限定)

フォーク(期間限定)

このアルバムを買う前に『フォーク』をラジオで聴いて、この曲がアルバムの中心なのだろう、と勝手に思っていました。まあ、単純にタイトルチューンですしね。購入して、1週間後くらいにライブがあったのですが、あまり聴きこむ前に挑んだこのライブでスネオが「思い入れがある曲」と言ったのが『The end of despair』でした。去年のツアー「スネオヘアーを信じるな」のときに思い入れがある、といっていたのはアルバム『a watercolor』の『スピード』でした。そして、去年の12月の渋谷公会堂「フォーク〜椅子のある風景」*1のアンコール最後の曲であるアルバム『スネスタイル』の『自問自答』を思うと、スネオのアルバムの核になっている曲はそれぞれ、この3曲なのでは、とここ数日思っていました。アルバムを聴いて、ライブに行ってスネオがしっかりとそこに立っている、というか力強さを感じたというか…うまくはいえないのですが、今までなにかふわりとしていたものが、足場を固めて、立ち位置を確認して、進んでいこうとしている…という感じでしょうか。『The end of despair』では時の流れを認識する

得意げな顔をしてる間に
いつしか時間も過ぎて行ってしまうんだ
僕らは気付く 予定も忘れた
毎日は終わる
次第に暮れてゆく

という部分から始まります。でも、

平行をたどる
冷静を笑う
高熱が続く
併発を起こしたんだ
それほど時間もかからずに気付く
始まりの合図
やすらぎも脱ぎ捨てて
「この手でつかむもの
掲げた情熱が
いつか導く先の光へと変わる」

という部分では、今までもなんどか「直球スネオヘアー」ということを感じたのですが、この曲は直球ではないけど、でも前を向いているイメージ。そしてここで「併発」なんていう言葉を使うところはピンポイントで私を突いてきます。
そして流れる時の中で、スネオは欲望を「いつか忘れた頃に思い出と変わる」と、「いつか瞬きひとつ砂とすり変わる」と歌うのです。欲望。時の流れ、頭は冴え、いろんなことに気がつくけど、そこから、自分がどうしていきたいのか。自分の抱えている欲望をどうしていくべきなのか。むむ。前を見つめているスネオがいったいどこへいこうとしているのか。いろいろ思いはあるけど、でもわたしは今までどおりゆるく遠くから眺めているのです。たぶん。

*1:このときのライブのことはhttp://d.hatena.ne.jp/wabi-nago/20041223に。アンコールの2曲は今思い出しても鳥肌モノです。