スネオヘアーLIVE2004“フォーク”「椅子のある風景」(2004/12/23 渋谷公会堂)
いやあ、スネオからのクリスマスプレゼント、と思いたい。いや、思わせてくれ。そんな素敵なライブでした。ワンマンとしては、初の指定席ライブであろう今回の渋谷公会堂。しかし、開演10分前にいったにもかかわらず、なぜか入場するための列が…??なんでこの寒空の中並ばなきゃいけないの??なんて思いつつ、入ったときにはすでに開演の6時半になっており、結局20分押しでスタートしました。
今回は12/15の大阪→今日の東京、という日程で、来年のツアーとはまた違うと思うので、まあ曲順なども書いてもいいかなあ、と思いつつ。今回初めてセットリストなるものも最後につけますので、なんとなく知りたくない方はそれなりの対応をお願いしますね。
さて。今回はアルバム『フォーク』を中心にした構成で、アンコールも含め17曲あったのですが、『フォーク』の曲をすべてやりました*1。1曲目、幕を下ろしたままの状態で「エコー」からスタート。黄色と白のライトが後ろからスネオを照らし、でも薄手の幕が下りているため見ているほうはシルエットしか見えない。その状態で「エコー」を歌いきり、2曲目の「ストライク」へ。幕がぱっと下り、舞台が明るくなる。そこには、真ん中に山台を二つ合わせたような感じで少しだけ高い正方形、周りには照明が配置されているところにスネオが。スネオは青いジャージ、腕のところと裾に白・赤・白のライン入りを着ていました。その下は「FORK」ロゴツアーTシャツ(白)。ステージ上には、向かって左手にドラム、ベース、そして右手にギター、キーボード。スネオを囲むようになっていて、ドラムとキーボードは客席の方ではなく、舞台中央、スネオのほうを向いてセットされていました。
MCはまあ、いつものスネオです。3曲目が終わったところで「改めまして、こんばんはー。スネオヘアーです!」と始まって、時期的に年末ということで今年1年の話になったのですが、「今年は、長かった」というスネオ33才・大殺界。でも、モテた、と言い、さらに「来年はね、もっとモテるね。こうね、もっとだからね。男からもね。しかもこう、がっちりタイプにね」なんて。そこで会場から「スネオー!!」と男性の声が。ここで場内爆笑。スネオも「曲に行きにくいな」といいつつも笑ってました。2階席に向かって「2階もよろしく!」と言っておきながら「あ、でも2階いないから」なんていうので2階席の人が声援を送ると「あ、5、6人いるわ」。真ん中のMCでは物販の話もありました。まずは2005年カレンダーを取り出すスネオ。去年はスネオが撮った写真+今月の一言があったそうですが、今年は写真のみ。去年は、『金持ちケンカせず』とか書いてあったそうで「他にも、『一回でいいから、一回でいいからやらせて』とか」なんていって客を引かせて喜ぶスネオ。「いいね、いいね、もっと引いてくれ!」わはは、なんだこの人!親子で来ている人もいるんですよね、と言っておきながら「オナニーダイエット」*2なんてまた言ってるしさあ。うはは。次に取り出したツアーグッズ*3はフォーク。「これで悲しみを突き刺して…痴漢も突き刺して…」「狙っている人も突き刺して連れていけ。…連れていかれちゃうけどね。突き刺すとね」…あの、宣伝になってるのか、わかりません。もう。
まあ、こんなことばっかり言ってたわけでもなく、以前この近くでバイトをしていたという話も。「もうね、CD買って来いとか言われて、嫌になってバイクでそのまま帰った。ポケベル投げつけてやったよ!」バイトを辞めるときミュージシャンになります、と言って辞めたそうで「それで、今、ここだ!」BOXXから色々やってきて、AXになって、渋谷公会堂と、順調に大きいところになってきていると。…それだけでいいのに「この近くに、なんだ、NHK(ホール)とか代々木(体育館)とかあるけど、また戻るよ!こう、また…AX、そして…BOXX。最後は新幹線乗って田舎に帰るよ!」なんて言うからわけわかんなくて最高だスネオ!!そんないつものMCを楽しみつつ、前半は座って聴いていた人もいたのですが後半は盛り上がる曲が続きました。『ピント』はちょっとアレンジが違っていて、跳ねるスネオがかわいかったです。本編ラストの『The end of despair』では、スネオのMCが終わる前にドラムが曲を始めるカウントをカチカチと始めちゃうというハプニングもあり。しかし、アンコールの2曲は本当に素晴らしかった。一旦、下がったスネオとメンバーが出てくる前に、ちょうどスネオのいる四角いステージの後ろに椅子が4つ並べられ、ストリングスが!スネオで弦楽器といえば、当然『冬の翼』。それはもう、壮大な演奏。最後のほうのスネオのシャウトが胸をうつ。紙吹雪、いや、雪が舞う中、最初は青や白だったはずのライトが、最後には赤に変わる。これは本当にライブハウスでは味わえないことだろうし、時期的なこともあるからそうそう見られないと思います。すごかった。ちょっと震えました。そして最後は「試行錯誤しながら、これからも、いや、錯誤って何だ?とにかく、試行を」と答えは出なくとも試行し続ける、というスネオがその思いを歌った曲という『自問自答』。「さあ、どうしたんだ どうしたいんだ」と自分自身に問いかけ続けながら、きっとスネオはこれからも素敵な曲を歌ってくれるんだなあ。そして、歌い上げたスネオは後奏の続くなか、四角いスネステージを降り、観客に深深と頭を下げて去って行きました。後奏はいつしか『エコー』へと変わり、メンバーもステージを後に。ストリングスも去り、最後はゆっくりと回る照明。余韻がたっぷり残るなか、2時間弱のライブは終了。
構成が『エコー』で始まり、『エコー』で終わるという形になっていて、本当に『フォーク』を一つとしてみせてくれた非常にまとまり感のあるライブだったと思います。盛りあがるところは盛りあがったし。スタンディングに比べると一体感は若干ないけど、でもアンコールの2曲が本当にすばらしかったので、その2曲だけでもホールでやっただけのことはあるなあと思いました。スネオのライブは何度目かなのですが、まあ、他のライブと比較するほどライブを観ていないのであまり言えたことじゃないのですが、スネオってエンジンがかかるまでちょっと時間がかかるタイプなんだろうな、と私は思っています。自分が満足できない演奏をすると、表情にでてしまったり、最初はなんとなく空気がつかみにくいのか、ちょっとやりづらそうだったり。今回も前半はちょっとそういう感じを受けたのですが、後半はそんな感じはなかったから、よかったのでは。スネオの声がどんどん伸びるようになってきている感じがします。高音部なんかもいい!来年のツアーも楽しみです!
“フォーク”「椅子のある風景」セットリスト
- エコー
- ストライク
- ウグイス
- LIST
- 夢の続きのようなもの
- DRIVE
- 会話
- 自我像
- フォーク
- くだらない言葉 はしゃぎすぎた場所
- テノヒラ
- ヒコウ
- ピント
- セイコウトウテイ
- The end of despair
AC
- 冬の翼
- 自問自答
『DRIVE』が始まったときには思わず「おおっ」と言ってしまいました。『ヒコウ』は聴く度にスネオの声がよくなっている気がします。聴く度に好きになる曲です。『冬の翼』はきっとやってくれるだろうと思っていたのですが、本当に素晴らしかった!!ありがとうスネオ!!